大工さんの日常

今時手間受け大工の仕事、無駄?知識、愚痴なんかをちびちび書き綴ります。

立った!くらが立った!

実際蔵ではありませんけど(^^;)

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なんとかどうにかなりまして、上棟。

尺二寸、7.6メーターの梁は当然人力ではどうにもならずレッカー頼み(つд`)

実際はレッカーじゃなくてユニックで、帯掛けて建てるデンジャー仕様ヽ(`Д´#)ノ

一撃目の梁から帯がズっていきなり私の足下の足場をひしゃげさせる破壊力、一瞬青ざめます(笑)

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ここまでデカイ材料だとプレカットの機械にも通らないらしく、半分以上が手加工だったっぽい。ご迷惑をお掛けしましたm(_ _)m

仮筋だってほとんど効き目は薄かったんですが四寸っていう構造が幸いしてほぼ曲がりはなくて済みました!第一、6メートル飛ぶスパンで曲がってたって見ようがない(つд`)

あくまでここまでが私の方での仕事、残るは屋根を掛けるだけ「らしい」のですが‥。

当初?というか土台敷き時に聞いていた屋根仕上げは板金、軒の出までみてその道中はおよそ10メートル。ガルバの折板でやるって聞いてたけど‥。

「コレ、今から屋根下地木にできるかなぁ?」

「えっ」

折板が意外高かったことに加え、ウチの材木屋さんから「垂木流して捨て張り貼って、トタンなら安くできるよ!」って吹き込まれたらしいm(_ _)m

「いや、つっても元々折板乗る予定だったみたいだからスパンはかなり荒いよ?垂木3メートルまるまる飛ばすなんて絶対無理!つか上がれねぇ(笑)」

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頭つなぎもなければ振れ止めもなし、こんな梁上で仕事するとなるとちょっと二の足踏みますよねぇ‥。

そして材木屋さんから悪魔のささやき攻撃!

「三寸角なら安く手に入るよ!垂木を三寸にしてやれば持つよ!」

このささやきに元請けは乗ってしまい、垂木流して捨て張り貼って屋根下地を作る話に(*´Д`*)

ちなみに本数を計算したら‥垂木1列につき3.3.4メートルの計3本でほぼ半端が出ない。それが片側ケラバまで入れて35本通り、で切妻だから反対側入れて70本通り。

計210本の垂木を打つみたいですよ(ΦωΦ)あくまで私の使命は「土台から上棟。」までなので今日で引き揚げ。上げるのも打つのも大変だぁ‥やられる方は覚悟を持って挑んでもらいたいですね‥。

これだけの材料プラス手間を考えたときに、折板のほうがよっぽど安いんじゃね??と考えてしまう一日でした(●´ω`●)