大工さんの日常

今時手間受け大工の仕事、無駄?知識、愚痴なんかをちびちび書き綴ります。

在庫品にはご注意を‥

いや~本日は快晴でした。昨日雨なのに半袖で寒い思いをしたので今日は長袖。完全に反対でしたね、風邪を引きそうな体調です(^^;

本日も昨日に引き続きお手伝い、床の張り替えリフォームです。

昨日あらかたの解体を終えましたが時間に追われ細かい糊の残り、タッカー跡、建具下等細かいところの解体+小細工を。

現場近くのコンビニで8時半待ち合わせ。監督さん自体、というか会社自体のの朝が遅く現場着は9時、スタートが遅いとヤル気メーターが下がりますよね。

剛床そのままでは見た目も悪いし、何より小さなお子さんが2人、ケガでもしては大変なので養生ロールとブルーシートで解体箇所を覆ってありました。
養生を剥がし家具やキッチンを養生、結局10時過ぎまでは解体の続きでした。

解体掃除を終え、床暖シートを敷設、決まりがいいので表で休憩~と声がかかりました。

既存の床はMDF、新たに貼るフロアは合板タイプ。

「他のメーカーだと床暖用と普通ので実が違うコトあるんですけど、大丈夫だよね‥?」

一度痛い目をみたことがあるので質問。

「試しに1枚並べてみるか」

ここで現場に衝撃が走る‥!

「あれ、フロア色ちがくね?」

MDFと合板の実は見事に一致。しかし、色がホワイトとベージュじゃ違うんじゃないでしょうかねぇ‥。

とりあえず外に出ていた監督Tさんに相談?

「コレ、色違うけどいいんですか~?」

大工のYさん、あまりの出来事に大笑い。

Tさんはというと‥、あれ?現実を見ようとしない(笑)

「コレだって、◯◯邸分「今日の現場名」って書いてあったから持ってきたんですよ~!」

「上司判断ならいいのかね?じゃ、ベージュのフロア貼っちまうべ~」

イヤ、どう考えてもお客さんに殺されるよね(^^;

「だってフロア発注しなくていいの?ってAさん(監督さん上司)に言ったら「もう取ってあるよ」って言われたから!」

そこへこちらも上司、Sさんが現場に到着。

「なんか問題~?」

大工Yさんと同級生らしいSさん、多分事情は知らない(^^;

「これ、フロア、いいの?」

「いいワケねぇじゃねぇか!」

そりゃそうだ、みんな思ってるよ(笑)

「とりあえず、会社の在庫を探すから!」

Sさんはそう言って現場を離れる。

残された大工3人、監督さん1人、醜い醜い犯人探しのスタートです。

話を聞けばTさん、Sさん共にアフターの監督さん、フロアを頼んだのは実際この家を担当した監督さん、Aさんとはまた違う人。

「これも俺のせいにされるんだから~‥」

悲痛なTさん、心中お察しします‥。

自分で使うフロアはロット、品番、カナで商品の色「◯◯ホワイト、◯◯ブラウン」とか書いてありますが今回のフロアは品番のみ、まさか梱包解いてまで中の色は確認しませんよね、まして「準備してある」と言われたら‥。

「もう大工のせいにして来週まで待ってもらえば?」Yさんが言います。

実際5坪で済みましたが最悪全バラシをも考えていて工期は今週いっぱい、まだ若干の余裕があります。フロアがあれば、の話ですが(^^;

「今頼んでも来週来るかどうかもわかんないし‥」

そう言い残して消えるTさん‥。

ボーッとフロアを確認しに行ったSさんの連絡を待つこと一時間、あ、お昼じゃん‥。

そこへSさんから電話

「あったよ!今から持ってくから1時には着く!」

長い長い2時間のお昼休み、たまにはいいけど自分の現場で、しかもヘルプをお願いしたYさんはいい迷惑ですよね(^^;

結局1時にフロア到着。お昼休みを終えたTさんも帰ってきました。

「T~、お前隣にあったフロア積んだろ?」

「えっ‥?」

あ、犯人が見つかりました!確保です!

まぁ、フロアがあって良かった良かったとなりましたが‥。Tさんはお説教。

「こっちは昼も食わずにフロア持ってきたのにTさんはお昼もお食べになったんですね~」

「イヤ、あの‥。」

「まぁあったから良かったけどさ、お昼おごって貰うぐらいじゃ足りねぇよなぁ‥。」

「すいません‥。」

まぁ言葉の端々から仲のいい事が伺える2人なので問題はないと思いますが‥。3つ年上で子供が生まれたばかりのTさんには頑張ってほしいですね。

で、こちらは焦る大工3人(笑)

「今日何とかなるかな~?」

「貼り出し出来れば早くに帰れるんじゃないですか?」

これは今朝の会話

「やべぇな、終わらないかも??」

「俺今日までだから、巾木は最悪明日、とりあえずフロア貼りましょうか‥。」

これが午後イチの会話。

巾木もギリギリ終え、なんとか定時(とはいえ6時半)、片付けをしたら現場出たのが7時になりましたが終えられました。

帰りにTさんが

「Yさん、Nさん(私)の番号聞いちゃってもいいですか?」

Yさんは

「是非是非、被害者オレだけじゃつまんないし」

被害者、確かにそうだけど‥。

「こういった奇跡が起きない現場なら、都合が合えばお願いしますよ(笑)」

「善処します‥」

とはいったものの、Yさんの手前本当に話が来ちゃったらどうしよう‥とか考えるとなかなかいい返事は出来なそう。あくまでYさんの都合が会わないときのピンチヒッターでお願いします、と一言添えて番号を交換しました。

明日は2日ぶりの自分の現場、頑張るぞ~。


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※結局持っていって使わなかった今は無きカネマツのフロアタッカー、KTZ1150。

今主流の4ミリ肩幅の約3倍、11ミリタッカーです。

フロアの薄さ、実の小ささ、床暖パネルはの絡み、膨らみの危険から今回は4ミリタッカーを採用。

初体験のフロア貼り、この機械でしたが打つ場所打つ場所フロアの浮き?膨らみ?が発生して1日かけて貼ったフロアを次の日全部バラした苦い記憶のある懐かしいタッカー(^^;

コレから先、出番は来るのだろうか‥。